注目業界動向

2021年9月の注目業界動向

2021年10月4日

脱炭素の切り札として注目される「アンモニア」、
関連企業に大企業が続々出資

世界中で脱炭素に向けた取り組みが加速する中、代替燃料としてアンモニア(NH3)への期待が高まっている。アンモニアは成分の中に多くの水素を含み、貯蔵や持ち運びが容易で、既に化学原料や肥料として活用されているため、輸送インフラも整っている。
様々な気候変動対策が検討される中、“燃料アンモニア”の利用拡大に向けた「燃料アンモニア導入官民協議会」も設立された。


最近の傾向


アンモニア関連のM&Aでは、米国三菱重工業、大阪ガスUSAがCO2フリー燃料「グリーンアンモニア」製造技術開発ベンチャーの米スターファイアエナジーに出資した。同社は小型分散型のグリーンアンモニア製造モジュールとアンモニアから水素への分解技術を開発している。
また、三菱重工業は、アンモニア・グリーン水素開発の豪Hydrogen Utilityの持株会社である豪H2Uインベストメンツにも出資。日本などへ輸出する足掛かりをつくる。

一方、国内では、東京工業大学発ベンチャーでアンモニア生産システム開発のつばめBHB(東京)に対し、芙蓉総合リース、三菱ケミカル、日本郵船、第一実業など大企業が続々出資している。つばめBHBは従来の高温・高圧下でのアンモニア合成技術の壁を破り、低温・低圧下でアンモニア合成が可能であるエレクトライド触媒を用いた小型アンモニア製造装置を開発する。可能性を秘めたアンモニアに要注目だ。


(編集委員 五頭英明)


※本記事は株式会社レコフデータより提供を受けています。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年11月号)より