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2020年5月のM&A状況

2020年6月2日

245件
5月のM&A市場では、IN-INで、SBSホールディングスが、東芝の全額出資子会社で物流ソリューション提供の東芝ロジスティクスを買収する。IN-OUTでは、パナソニックが、エンドツーエンドのサプライチェーン・ソフトウェア企業である米ブルーヨンダーに資本参加する。OUT-INでは、ニチイ学館が、米投資ファンドのベインキャピタルと共同で、MBOにより非上場化する。

5月は245件
 5月の件数は245件で、前年同月比88件、26.4%減少。新型コロナ禍で2カ月連続の大幅減少となった。マーケット別ではIN-INが193件、前年同月比20.2%減、IN-OUTは35件、同51.4%減、OUT-INは17件、同10.5%減と、4月に引き続きすべてのマーケットで減少した(表1参照)。金額は2784億円、前年同月比85.8%減だった。金額トップは、ニチイ学館の米投資ファンドのベインキャピタルと共同でのMBOによる非上場化で約989億6200万円(表2参照)。1-5月の累計件数は1521件、前年同期比14.4%減、金額は2兆4360億円、同62.1%減。
 


※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年7月号)より