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2020年7月のM&A状況

2020年8月4日

305件
7月のM&A市場では、IN-INが247件と前年同月比1.6%減に留まり復調を見せる。伊藤忠商事はTOBなどによりファミリーマートを50.1%から完全子会社化し、新たに全国農業協同組合連合会(JA全農)グループを株主に迎える。IN-OUTでは、ソニーがゲーム開発の米エピックゲームズに資本参加する。OUT-INでは、化粧品専門店「ザ・ボディショップ」を展開する英ザ・ボディショップ・インターナショナル・リミテッドが、イオンの子会社で同店舗国内経営、フランチャイズ展開のイオンフォレストを買収する。

7月は305件
 7月の件数は305件で、前年同月の342件から37件、10.8%の減少となった。マーケット別ではIN-INが247件で前年同月比1.6%減、IN-OUTが45件で同38.4%減、OUT-INが13件で同27.8%減と、全てのマーケットで減少したものの、コロナ禍においてIN-IN の減少率は微減に留まり、前月に続き復調を見せている(表1参照)。金額は2682億円。金額トップは全国農業協同組合連合会(JA全農)グループによるファミリーマートの資本参加で約570億円 (表2参照)。1-7月の累計件数は2113件、前年同期比13.0%減、金額は3兆1835億円、同63.8%減。
 


※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年9月号)より