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2020年12月のM&A状況

2021年1月5日

369件

12月のM&A市場では、IN-INで、ユーグレナが、共同出資会社を通じてキューサイの全株式を取得し、1年内に連結子会社化の方針。IN-OUTでは、ソニーが、米ひ孫会社を通じアニメ事業運営の米Ellation Holdings, Inc.を約1222億円で買収する。OUT-INでは、韓国の現代自動車グループが、ソフトバンクグループの米子会社でロボット開発のボストン・ダイナミクスを約919億4200万円で買収する。

12月は369件

 12月の件数は369件で、前年同月比14件、3.7%の減少となった。マーケット別ではIN-INが298件で前年同月比0.3%増、月間件数で最多の2019年4月309件に次ぐ高水準となった。IN-OUTは48件、同27.3%減、OUT-IN は23件で同15.0%増だった(表1参照)。金額は6993億円、前年同月比70.1%減少した。金額トップは、ソニーの米ひ孫会社によるアニメ事業運営の米Ellation Holdings, Inc.の買収で約1222億円(表2参照)。2020年1-12月の累計件数は3730件、8.8%減と、コロナ禍の影響で9年ぶりの減少、金額は14兆7741億円と前年を17.2%下回った。










※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年2月号)より