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2020年11月のM&A状況

2020年12月2日

328件

11月のM&A市場では、IN-INで、三井住友ファイナンス&リース(東京)が不動産アセットマネジメント事業のケネディクスを買収し、三井不動産が東京ドームを買収する。IN-OUTでは、京セラが窒化ガリウムレーザー光開発ベンチャーの米ソラー・レーザー・ダイオードを買収、OUT-INでは日本アジアグループが、米投資ファンドのカーライル・グループと共同で、MBOにより非上場化する。

11月は328件
 11月の件数は328件で、前年同月比17件、5.5%増加した。月間件数が前年同月を上回るのは3月以来8カ月ぶりとなる。マーケット別ではIN-INが261件、前年同月比18.6%増と完全復調した。他方、IN-OUTは43件、同35.8%減、OUT-INは24件、同増減なしだった(表1参照)。金額は9303億円、前年同月比63.0%減。金額トップは、三井住友ファイナンス&リースによるケネディクスの買収で約1322億6700万円(表2参照)。1-11月の累計件数は3358件、前年同期比9.4%減、金額は14兆2373億円、同8.2%減。








※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年1月号)より