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2022年7月のM&A状況

2022年8月2日

アユタヤ銀、野村HDのタイ証券子会社買収
7月のM&A市場では、IN-INで、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下のアユタヤ銀行が、野村ホールディングスのタイ証券子会社を買収する。

IN-OUTでは、第一生命ホールディングスが、英ユー・ライフ・ホールディングスに約122億円を出資した。

OUT-INでは、香港証券取引所上場の億和ホールディングスが、富士フイルムビジネスイノベーションの中国子会社を買収する。


7月は336件


7月の件数は336件で、前年同月比9件、2.6%減少となった。
マーケット別ではIN-INが272件で前年同月と同数、IN-OUTは50件、同8.7%増、OUT-IN は14件、同48.1%減(表1参照)。

金額は2137億円、前年同月比80.4%減少した。金額トップは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下のアユタヤ銀行による野村ホールディングスのタイ証券子会社の買収で約212億円(表2参照)。

IN-INでは、MUFG傘下の三菱UFJ銀行(東京)のタイ子会社で商業銀行のアユタヤ銀行が、野村ホールディングスのタイ証券子会社のキャピタル・ノムラ・セキュリティーズを2022年中に買収する。最大100%を取得する。金額は最大約212億円。証券業務強化によりアユタヤ銀行グループのリテール事業全体の強化・拡大を図る。


※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


※本記事は株式会社レコフデータより提供を受けています。
出所:株式会社レコフデータ MARR Online
    [マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2022年9月号)より