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2022年8月のM&A状況
2022年9月2日
オリンパス、科学事業を米ファンドに売却
8月のM&A市場では、OUT-INで、オリンパスが、科学事業をPEファンドの米ベインキャピタルに売却する。IN-OUTでは、第一生命ホールディングスが、ニュージーランド生命保険第2位のパートナーズ・グループ・ホールディングスを買収する。
IN-INでは、シノケングループが、投資ファンドのインテグラル(東京)と共同で、MBOにより非上場化する。
8月は334件
8月の件数は334件で、前年同月比14件、4.4%増加となった。マーケット別ではIN-INが256件、同0.4%減、IN-OUTが45件、同7.1%増、OUT-IN が33件、同57.1%増(表1参照)で、OUT-INの増加が目立つ。
金額は1兆391億円、前年同月比15.3%増加した。金額トップはオリンパスによる科学事業子会社の米ベインキャピタルへの売却で4276億円(表2参照)。
IN-INでは、投資用木造新築アパートメント開発・販売のシノケングループが、投資ファンドのインテグラル(東京)と共同で、MBOにより非上場化する。金額は約535億円。不動産販売を中心とした事業モデルを転換する。安定したストック収益を生み出す不動産サービス事業を主軸に据えた成長を図る。
※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。
※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。
※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。
※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
出所:株式会社レコフデータ MARR Online
[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2022年10月号)より
[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2022年10月号)より