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2021年4月のM&A状況

2021年5月11日

ベインキャピタル連合、日立金属を買収

4月のM&A市場では、OUT-INで、米ベインキャピタルを軸とする企業コンソーシアムが日立金属を買収する。金額は約8168億円。IN-INでは、レスターホールディングスが、PALTEKをTOBにより買収する。IN-OUTでは、パナソニックが米ブルーヨンダーを約7830億円で買収し、トヨタ自動車が子会社を通じて、米リフトから自動運転部門「Level5」を約592億円で譲り受ける。


4月は422件

4月の件数は422件で、前年同月比123件、41.1%増加した。

マーケット別では、IN-IN319件、前年同月比34.0%増、IN-OUT69件、同56.8%増、OUT-IN34件、同100%増と、いずれのマーケットも増加した。(表1参照)。

金額は2兆8718億円で、前年同月比837.0%増。金額トップは、米ベインキャピタル連合による日立金属の買収で約8168億円(表2参照)。

1-4月の累計件数は1480件で前年同期比14.9%増、1-4月期では過去最多。金額は6兆8181億円、同207.3%増。






※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年6月号)より