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2021年5月のM&A状況

2021年6月2日

ENEOS、JSRのエラストマー事業を買収

5月のM&A市場では、IN-INで、ENEOSホールディングスが、傘下のENEOSを通じてJSRのエラストマー事業の分割会社を買収する。IN-OUTでは、三井物産がインドネシアで消費者関連事業を展開するCTコーポラの転換社債1000億円を引き受ける。OUT-INでは、ソフトバンクグループが印アダニ・グリーン・エナジーへ子会社のSBエナジー・ホールディングス(SBエナジー・インディア)を売却する。

 


5月は326件


5月の件数は326件で、前年同月比81件、33.1%増加となった。

マーケット別ではIN-INが246件、前年同月比27.5%増、IN-OUTは62件、同77.1%増、OUT-INは18件、同5.9%増と、いずれのマーケットも増加した(表1参照)。

金額は1兆717億円、前年同月比219.0%増だった。金額トップは、印アダニ・グリーン・エナジー(AGEL)によるSBエナジー・ホールディングス(SBエナジー・インディア)の買収で約3813億9500万円(表2参照)。

1-5月の累計件数は1806件、前年同期比17.8%増、金額は7兆8881億円、同208.7%増




※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年7月号)より