2021年9月のM&A状況
MUFG、米地銀のリテール部門を売却
9月のM&A市場では、OUT-INで大型案件があった。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が傘下の米MUFGユニオンバンクのリテール部門を米USバンコープに売却する。
IN-INでは、SBIホールディングスが、新生銀行に敵対的TOBを仕掛けた。
IN-OUTでは、東京電力グループと中部電力の折半出資会社のJERAが、フィリピン大手財閥グループの電力子会社に資本参加、脱炭素を加速させる。
9月は356件
9月の件数は356件で、前年同月比72件、25.4%の増加となった。
マーケット別ではIN-INが263件、前年同月比15.4%増、IN-OUTは53件、同65.6%増、OUT-INは40件、同66.7%増となった(表1参照)。
金額は3兆1605億円、前年同月比35.9%減少した。金額トップは、米USバンコープによる米MUFGユニオンバンクの買収で、金額は約1兆9349億円(表2参照)。
1-9月の累計件数は3153件、前年同期比17.0%増、金額は14兆4557億円、同17.9%増。
※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。
※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2021年11月号)より