MARR Online注目業界動向

2022年11月の注目業界動向

2022年12月1日

保育業界にもDX化の波。新たな子育て支援・幼児教育の確立にM&A活用へ
幼児教育・保育では保育所をはじめとする受け皿の確保・拡大により待機児童解消の出口が見えつつある。保育士不足は依然として課題だが、保育士の待遇改善や資格取得支援、ICTシステムの導入による業務の効率化など、保育士の人手不足の解消に向けて質の高い職場づくりが進められている。

動向

ポピンズホールディングスは、ベビーシッターサービスのスマートシッター(現ポピンズシッター)を買収し、潜在保育士の復職支援に取り組んでいる。医療・福祉・保育分野の人材紹介・派遣サービス事業のトライト(大阪市)は、保育業界の人材紹介・人材派遣サービスを手掛けるウェルクス(東京)を買収した。

保育士も含めた保育所の質を高める一方で、今後は各社ともサービスの差別化推進が鍵となる。業界最大手のJPホールディングスは、子育てプラットフォーム「コドメル」を創設。2022年4月にサービスを開始した。第1弾として、子育て世代を中心に、ベビー用品・衣料品などの子育て関連用品を中心としたリユース品を、Web上でユーザー同士が個々に出品し合うマッチングサービス、子育て世代にとって需要の高い商品や子育てに関する情報・サービスの提供を開始した。今後、海外展開やさらなるサービスの拡充を行っていく方針。

保育業界にもDX化の波が押し寄せており、新たな子育て支援・幼児教育の確立を目指したM&Aが起こりそうだ。



出所:株式会社レコフデータ MARR Online
     [マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2023年1月号)より