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2020年1月のM&A状況

2020年2月17日

283件
1月のM&A市場では、OUT-INで、米投資ファンドのベインキャピタルが、三井E&Sホールディングスの子会社の昭和飛行機工業をTOBにより買収する。IN-INでは、前田建設工業が、持ち分法適用会社の前田道路に対して敵対的TOBを実施した。IN-OUTでは、トヨタ自動車が、電動垂直離着陸(eVTOL)開発ベンチャーの米ジョビー・アビエーションに約433億円を追加出資した。

1月は283件
 1月の件数は283件で、前年同月比15件、5.0%の減少となった。マーケット別ではIN-INが200件で同2.4%減、IN-OUTが70件で同6.7%減、OUT-IN が13件で同27.8%減と、全マーケットで減少した(表1参照)。金額は4332億円。金額トップは前田建設工業による前田道路に対する敵対的TOB(形態:買収)で約866億円 (表2参照)。1000億円以上の案件はなかった。
 


※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年3月号)より