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2020年2月のM&A状況

2020年3月16日

327件
2月のM&A市場では、IN-INで日本電信電話(NTT)が、東京センチュリーと資本業務提携した。IN-OUTでは、三菱UFJ銀行などMUFGグループとTISが、シンガポールのグラブに資本参加する。OUT-INでは、シンガポールの投資運用業のいちごアセットグループの投資信託で、英領ケイマン諸島に所在するいちごトラストが、経営再建中のジャパンディスプレイを買収する。

2月は327件
 2月の件数は327件で、前年同月比33件、9.2%減少した。2カ月連続の減少となった。マーケット別ではIN-INが253件、前年同月比4.5%減、IN-OUTは64件、同9.9%減、OUT-INは10件、同58.3%減と、すべてのマーケットで減少した(表1参照)。金額は7580億円、前年同月比7.6%減だった。金額トップは、約1008億円のいちごトラストによるジャパンディスプレイの買収(表2参照)。1-2月の累計件数は610件、前年同期比7.3%減、金額は1兆1914億円、同27.5%減
 





※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年4月号)より