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2020年4月のM&A状況

2020年5月1日

298件
4月のM&A件数は新型コロナショックで298件、前年同月比28.9%減と、大幅に減少した。金額も3031億円、同75.5%減少した。IN-INでは、オープンハウスが、投資用マンション企画開発・販売のプレサンスコーポレーションを持ち分法適用会社化する。IN-OUTでは、ソニーが中国でオンラインエンタテインメントプラットフォームを提供するビリビリに出資する。OUT-INでは、デンマークの製薬会社のオリファームグループが、武田薬品工業から欧州での一部の一般用医薬品、ノンコア資産を譲り受ける。

4月は298件
 4月の件数は298件で、過去最多を記録した前年同月の419件から121件、28.9%の大幅減少となった。マーケット別ではIN-INが237件で前年同月比23.3%減、IN-OUTが44件で同49.4%減、OUT-INが17件で同26.1%減と、現下の新型コロナショックで案件の中止や一時凍結に追い込まれたとみられ、全てのマーケットで大幅減となった(表1参照)。金額は3031億円。金額トップはデンマークのオリファームグループによる武田薬品工業からの欧州での一部の一般用医薬品、ノンコア資産の譲り受けで約721億1200万円 (表2参照)。
 


※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年6月号)より