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2020年9月のM&A状況

2020年10月2日

284件

9月のM&A市場では、IN-INで、三菱UFJリースが、日立キャピタルを吸収合併する。金額は約2998億1600万円。IN-OUTでは、オリックスが、インドの再生可能エネルギー事業者のグリーンコ・エナジー・ホールディングスに約1038億8000万円を出資する。OUT-INでは、ソフトバンクグループが、孫会社で半導体メーカーの英アームを米同業のエヌビディアへ最大4兆2000億円で売却する。


9月は284件
 9月の件数は284件で、前年同月比8件、2.7%の減少となった。マーケット別ではIN-INが228件で前年同月比0.4%増、IN-OUTは32件、同28.9%減、OUT-IN は24件で同20.0%増だった。(表1参照)。金額は4兆9264億円、前年同月比259.0%増だった。金額トップは米エヌビディアによる英アーム買収で約4兆2000億円(表2参照)。1-9月の累計件数は2686件、前年同期比11.6%減。金額は12兆2179億円、同12.4%増。M&A金額は1月から7月まで毎月1兆円を下回っていたが、8月、9月はクロスボーダーの大型案件登場で2カ月連続4兆円超えとなった。









※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは、
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。


出所:株式会社レコフデータ MARR Online[マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2020年11月号)より