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2023年2月のM&A状況

2023年3月1日

日本製鉄、カナダの石炭会社に出資
2月のM&A市場では、IN-OUTで、日本製鉄がカナダの製鉄向け石炭会社に約1100億円を出資する。
IN-INでは、コンコルディア・フィナンシャルグループの傘下の横浜銀行(横浜市)が神奈川銀行(同)をTOBにより買収する。完全子会社化を目指す。
OUT-INでは、岩崎電気が米カーライル・グループと共同で、MBOにより非上場化する。


2月は280件


2月の件数は280件で、前年同月比74件、20.9%減少した。マーケット別はIN-INが220件で前年同月比21.1%減、IN-OUTは40件、同16.7%減、OUT-IN は20件、同25.9%減と、全てのマーケットで減少した(表1参照)。金額は4823億円、前年同月比63.6%減少した。
金額トップは、日本製鉄によるカナダのテック・リソーシズが製鉄用原料炭事業をスピンオフして設立した会社への出資で約1100億円(表2参照)。

1-2月の件数合計は584件で、前年同期比14.2%の減少となった。



※IN-IN(イン・イン):日本企業同士のM&Aをいう。

※IN-OUT(イン・アウト):日本企業による外国企業へのM&Aをいう。 一般的には、アウトバウンドM&Aともいう。

※OUT-IN(アウト・イン):外国企業による日本企業へのM&Aをいう。一般的には、インバウンドM&Aともいう。

※当事者とは・・・
合併では存続会社を当事者1とし、相手側を当事者2とする。新設合併や株式移転による完全親会社設立では、会計処理で取得企業になる側を当事者1とする。
買収、資本参加、出資拡大では株式の取得側を当事者1とする。対象企業を当事者2とする。
事業譲渡では、資産などの取得者を当事者1とし、相手側を当事者2とする。既存事業の統合では、事業規模の上位の企業を当事者1とする。

出所:株式会社レコフデータ MARR Online
   [マーケットを読む ~今月のM&A状況~] (2023年4月号)より